デンマークへ犬・猫・フェレットを連れて行く条件と流れ
結論
デンマークへ犬、猫、フェレットを連れて行くときに最初に理解すべきことは、「ペットを連れて飛行機に乗れば終わり」ではないということです。デンマーク、そして EU のペット移動ルールはかなり明確で、しかも書類・ワクチン・移動経路・日程が全部つながっています。特に non-commercial movement として扱われるかどうかで前提が変わります。
結論から言うと、実務の軸は五つです。第一に、その移動が owner の移動に伴う non-commercial movement かどうか。第二に、microchip など identification が適法か。第三に、rabies vaccination が valid か。第四に、EU pet passport または Veterinary Certificate のどちらが必要か。第五に、non-EU から直接入る場合は正しい Traveller’s Point of Entry を通るか、です。この五つを外すと、直前になっても修正が間に合わないことがあります。
とくに移住帯同では、「日本やニュージーランドで普段飼っている犬を連れていく」という感覚だけで進めると危険です。デンマーク側が見るのは愛着や飼育年数ではなく、identification、vaccination、certificate、entry route です。つまり、ペット帯同は感情の問題ではなく、かなり制度的な入国実務です。
前提
まず、犬・猫・フェレットの移動が non-commercial movement として扱われるには条件があります。公式では、movement of the animal is caused by the owner’s movement、owner に同行するか、owner の移動の前後 5日以内に moved されること、sale 目的ではないこと、ownership transfer を伴わないことが前提です。つまり、飼い主の移動と切り離された輸送や、譲渡・販売を伴う移動は別ルールです。
次に identification です。犬は microchip、または 2011年7月3日以前に施された clearly readable tattoo が必要です。microchip は ISO 11784 / 11785 準拠で読める必要があります。つまり、ただ chip が入っていればよいわけではなく、技術要件もあります。猫・フェレットでも同様に identification が前提です。
rabies vaccination も極めて重要です。初回 rabies vaccination の場合は、movement to Denmark の少なくとも 21 days before が必要です。しかも vaccination date は microchip 読取日または埋込日より前であってはいけません。つまり、chip と vaccine の順番を誤ると、その vaccination は条件を満たさない可能性があります。revaccination でも、有効期限内に打っていないと primary vaccination 扱いになり、再度 21日待機が必要になります。
書類面では、EU pet passport があるかどうかで動きが変わります。EU terms の国で authorised veterinarian によって適切に発行・記載された valid EU Pet Passport があれば、それで足りる場合があります。ただし、non-EU country の veterinarian は EU Pet Passport に certification できません。その場合は Veterinary Certificate が必要になります。ここはとても誤解が多いです。
さらに、non-listed countries を経由または出発する場合は rabies antibody titration test が必要です。これは rabies vaccination 後 30 days 以降に採血し、そこからさらに 3 months waiting period が必要です。つまり、listed country ルートよりかなり前倒しで準備しないと間に合いません。
実際の流れ
最初にやるべきことは、自分の移動が non-commercial movement の条件を満たすかを確認することです。owner の relocation と一緒か、前後 5日以内か、sale/transfer を伴わないか。この切り分けを間違えると、以降の手続きが全部違ってきます。
次に、出発国が EU / EU terms country なのか、non-EU listed country なのか、non-listed country なのかを確認します。ここで requirements が大きく変わるからです。EU terms country なら valid EU Pet Passport が使える可能性があります。一方、non-EU から出る場合は Veterinary Certificate が必要になることがあります。非掲載国ならさらに rabies antibody titration test が必要です。つまり、「どこから来るか」が非常に重要です。
そのうえで、microchip を確認します。chip がなければ vaccination の順番も正しく組めません。chip が読み取れない、古い tattoo だけれど条件に合わない、といった場合は早めに是正しなければいけません。chip と rabies vaccination はセットで考えるべきです。
次に rabies vaccination を整えます。初回 vaccination なら 21日待機が必要です。これを知らずに出発直前に打つ人がいますが、それでは間に合いません。もし non-listed country なら、vaccination 後 30日経過後に rabies antibody titration test を行い、その採血日から 3か月待つ必要があります。つまり、非掲載国ルートの帯同は数週間ではなく数か月単位で逆算する必要があります。
その後、書類を整えます。EU terms country なら EU pet passport、そうでなければ Veterinary Certificate が中心になります。ただし、すでに valid EU Pet Passport を持っていて、EU 域外へ出る前に必要な certifications がすべて passport に記載されていれば、戻る際に Veterinary Certificate が不要なケースもあります。これは EU から一時的に出て戻るケースで特に重要です。
さらに、non-EU member states から directly into Denmark の場合は、Traveller’s Point of Entry を通る必要があります。デンマークでは Copenhagen Airport, Billund Airport, Aalborg Airport の3か所が designated point です。これ以外の border crossing, airport or port から直接入るのは illegal とされています。つまり、フライト選びの段階から入国地点を意識しなければいけません。
よくある失敗
一番多い失敗は、飼い主と別日程で大きくずらして輸送してしまうことです。non-commercial movement では前後 5日という条件があるため、そこを外すと別扱いになり得ます。
二つ目は、rabies vaccination のタイミングを甘く見ることです。初回 vaccination の 21日ルール、非掲載国での titration test と 3か月待機は、直前にどうにかできるものではありません。
三つ目は、EU pet passport があるから世界中どこでも同じように使えると思うことです。non-EU veterinarian は passport の certification ができません。つまり、passport があるだけで安心しない方がよいです。
四つ目は、non-EU からの direct entry で designated Traveller’s Point of Entry を通らないことです。これはルート選びの問題であり、書類が揃っていても entry point が間違っていれば問題になります。
注意点
ペット帯同では、listed country と non-listed country の違いが非常に重要です。ここを知らずに「狂犬病ワクチンだけでいい」と考えると危険です。rabies antibody titration test と 3か月待機が必要な国からの移動では、準備期間が大きく変わります。
また、EU pet passport を持っていても、その passport がどこで発行され、誰が certification したかが重要です。単に青い冊子があるだけでは十分ではありません。authorised veterinarian と certification history まで見られます。
さらに、今回の記事は犬・猫・フェレットの一般的な non-commercial movement を中心にしています。5頭を超える場合や commercial movement、繁殖・販売関連は別ルートになり得るため、一般論をそのまま当てはめない方がよいです。
判断基準
良い準備状態は、自分の移動が non-commercial movement の条件を満たし、chip が適法で、rabies vaccination の時系列が正しく、必要なら titration test と waiting period も終わっていて、passport or certificate と entry point まで決まっている状態です。ここまで整っていれば、かなり安全です。
逆に危険なのは、chip と vaccine の順番が曖昧、country category が分かっていない、passport の効力を誤解している、entry airport も未確認という状態です。この場合、直前で止まりやすいです。
まとめ
デンマークへの犬・猫・フェレットの帯同は、感覚ではなく順番が重要です。non-commercial movement の条件、microchip、rabies vaccination、passport or certificate、必要なら titration test、そして correct entry point。この順で整えていけば、制度はかなり読みやすくなります。
移住にペットを連れていく人にとっては、住まい探しや航空券と同じくらい、この準備が重要です。特に non-listed country からの移動は時間がかかるため、最優先で逆算するべきです。
次にやるべきこと
- 1自分の移動が non-commercial movement 条件を満たすか確認する
- 2出発国が EU terms / listed / non-listed のどれか切り分ける
- 3Microchip と rabies vaccination の時系列を整える
- 4必要なら rabies antibody titration test と waiting period を逆算する
- 5EU pet passport または Veterinary Certificate、Traveller’s Point of Entry を確定するデンマーク記事の30本目想定
