2026年4月17日 公開

スイスで病院にかかる基本。かかりつけ医、薬局、救急、EPRの使い方

日常受診から緊急時の112・144・145、薬局、電子患者記録まで、移住者向けに整理

スイス移住後に知っておきたい医療の基本を解説。日常の受診先、薬局の役割、救急番号112・144・145、電子患者記録 EPR の使い方を実務目線でまとめました。

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スイス移住後に知っておきたい医療の基本を解説。日常の受診先、薬局の役割、救急番号112・144・145、電子患者記録 EPR の使い方を実務目線でまとめました。

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スイスで病院にかかる基本。かかりつけ医、薬局、救急、EPRの使い方

スイスで暮らし始めると、多くの人が最初に不安を感じるのが医療です。どこへ行けばよいのか、いきなり病院へ行くのか、薬局はどこまで対応してくれるのか、救急車はどう呼ぶのか、日本のように何となく感覚で動くと戸惑いやすい場面が多いです。

さらにスイスでは、健康保険に加入していることが前提で医療を使うため、単に「病院の場所を知っている」だけでは足りません。日常の受診先、夜間や休日の考え方、救急番号、書類管理まで含めて把握しておくと、移住初期の安心感が大きく変わります。

この記事では、スイスでの医療利用を、日常受診、薬局、緊急時、そして電子患者記録 EPR まで含めて整理します。

結論

結論からいうと、スイスで医療を使う基本は、普段の体調不良ではまず日常の受診先を把握し、緊急時は 112 または 144、毒物や誤飲では 145 を使うことです。そして、医療書類の管理には EPR を使う選択肢があります。

スイスでは resident であれば健康保険への加入が義務で、これが医療アクセスの前提になります。緊急番号としては、112 が欧州共通の主要番号、144 が ambulance、145 が poison control です。加えて、EPR は任意かつ無料で作成でき、どの認定 provider を選んでも全国で有効です。

つまり、移住者に必要なのは、巨大な病院知識ではなく、「普段はどこへ行くか」「緊急時は何番か」「書類はどうまとめるか」の3点を最初に固めることです。

前提

まず前提として、スイスの医療は健康保険加入を前提に動きます。住民として居住しているなら compulsory health insurance の対象であり、これが日常診療、薬、検査、専門医紹介などの土台になります。したがって、保険未整備のまま医療導線だけ覚えても、生活実務としては不十分です。

次に、スイスでは「具合が悪いからとりあえず大病院へ行く」という発想が必ずしも最適ではありません。日常の症状であれば、かかりつけ医、保険モデル上の最初の相談先、あるいは薬局での相談が実務上の入口になることがあります。移住者はここを知らず、毎回 emergency に近い動きをしてしまいがちです。

さらに、薬局の役割は日本よりやや広く感じることがあります。軽い症状の相談、既存薬の継続確認、EPR の利用、地域によっては受診動線の案内など、生活の医療窓口として使いやすい場面があります。

実際の流れ

まず、日常生活用に「自宅近くの受診先」を一つ決めます。これは大病院である必要はなく、普段の相談がしやすい医師やクリニック、または保険モデルに沿った最初の連絡先を把握することが大事です。家族がいる場合は、大人用と子ども用の動線を分けて考えておくと安心です。

次に、近所の pharmacy を確認します。軽い発熱、喉の痛み、胃腸症状、皮膚トラブルなどで、いきなり大きな受診が必要か迷うとき、薬局が最初の判断材料になることがあります。特に休日や夜間は、どの pharmacy が当番かを地域で調べる方法を知っておくと役立ちます。

緊急時は迷わず番号で判断します。命に関わる、事故、強い胸痛、意識障害、呼吸困難などで救急搬送が必要なら 144 です。どの番号か迷っても、112 で警察の emergency control centre に接続されます。誤飲や中毒、薬の大量摂取などは 145 を使います。外国SIMや残高のない prepaid でも 112 へかけられる案内があるため、旅行者や移住直後でも覚えておく価値があります。

そのうえで、医療書類の整理には EPR を検討できます。EPR は mandatory ではなく任意ですが、無料で作成でき、医師や病院との間で健康関連文書を共有しやすくなります。処方、アレルギー、退院サマリー、検査結果などを一元化する発想は、言語環境が変わる移住者にとってかなり有効です。

よくある失敗

一番多い失敗は、救急番号を曖昧に覚えていることです。119の感覚を引きずって混乱しやすいですが、スイスでは ambulance は 144、警察は 117、消防は 118、毒物は 145、迷ったら 112 です。ここは最初に家族全員で共有しておくべきです。

次に多いのは、日常受診の入口を決めていないことです。体調不良のたびに検索し、その都度一から探すと、必要以上に時間もお金もかかりやすくなります。

三つ目は、健康情報を紙やメールでバラバラに持っていて、いざという時に提示できないことです。日本語のメモ、英語の診断書、薬の箱、メール添付が分散していると、説明の負担が増えます。EPR のような仕組みを使わなくても、少なくとも一覧管理は必要です。

四つ目は、薬局を単なる薬販売店としか見ていないことです。地域医療の入り口として役立つ場面があるため、生活圏で相談しやすい pharmacy を一つ知っておく価値があります。

注意点

注意点として、医療の運用は canton や保険モデル、地域の体制で細かく違うことがあります。緊急番号は全国共通で覚えやすい一方、どのクリニックが休日当番か、どの病院が夜間受診の入口になりやすいかは地域差があります。

次に、EPR は任意であり、作れば自動で何でも入るわけではありません。どの provider を選ぶか、誰にアクセス権を与えるか、自分で使い方を理解しておく必要があります。

また、保険に加入していても、自己負担や franchise の考え方は別にあります。医療アクセスの準備と、費用の仕組み理解は両輪で考える必要があります。

判断基準

どこを最初に整えるべきか迷ったら、判断基準はシンプルです。第一に、家族全員が緊急番号を知っているか。第二に、普段の相談先が一つ決まっているか。第三に、健康情報をまとめて出せる状態か。この三つです。

移住初期は、最高の医療機関を探すより、困った時に迷わず動ける導線を先に作る方が実務的です。特に子どもがいる家庭では、夜間や休日の動き方を事前に決めておく価値が大きいです。

まとめ

スイスで医療を使う基本は、健康保険加入を前提に、日常受診の入口、薬局の活用、緊急時の番号、書類管理の仕組みを揃えることです。112 は欧州共通の緊急番号、144 は ambulance、145 は poison control です。EPR は任意かつ無料で利用でき、全国で有効な電子患者記録として役立ちます。

移住者にとって重要なのは、制度を完璧に暗記することではなく、体調不良のときに迷わず動けることです。最初に導線を作っておけば、実際の不調時の不安は大きく減ります。

次にやるべきこと

次にやるべきことは、スマホの連絡先に 112、144、145 を登録し、家族にも共有することです。そのうえで、自宅近くの pharmacy と、日常受診の候補を一つずつ確認してください。

さらに、既往歴、服薬、アレルギー、予防接種記録、過去の診断書を一つにまとめ、必要なら EPR の利用も検討すると、スイスでの医療対応がかなり安定します。

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