2026年4月13日 公開

タイで働くなら最初に読む記事。就労許可、e-WorkPermit、できない仕事を実務ベースで整理

就職前に知るべきことは求人より先に、何の在留資格で何の仕事ができるか

タイの就労許可制度を、e-WorkPermit、Section 59、短期の緊急業務、就業禁止職種、更新時の注意点まで公式情報ベースで整理します。

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タイの就労許可制度を、e-WorkPermit、Section 59、短期の緊急業務、就業禁止職種、更新時の注意点まで公式情報ベースで整理します。

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タイで働くなら最初に読む記事。就労許可、e-WorkPermit、できない仕事を実務ベースで整理

結論

タイで働くときに最初に理解すべきことは、「仕事が見つかったか」より先に「その仕事を、どの法的枠組みでできるのか」を確認することです。タイでは、外国人が働く前提の制度がかなりはっきりしており、就労可能な在留状況、就労許可の種類、禁止職種、必要書類の考え方が整理されています。ここを曖昧にすると、内定が出ても実際に働けない、働けても後で更新や変更で詰まる、ということが起きます。

特に重要なのは、タイの労働省 Department of Employment が e-WorkPermit を通じて外国人就労の申請導線を明示していることです。一般的な中長期の外国人就労は、就労可能な在留資格のもとで Section 59 の枠組みが中心になります。加えて、15日以内で完了する必要・緊急業務については、通常の就労許可とは別に Section 61 の導線があります。つまり、「外国人がタイで働く」という1つの言い方の中に、実際には複数の制度があるわけです。

さらに、タイでは外国人に禁止されている職種があり、2020年の Ministry of Labour の告示でも、全面禁止、条件付き許容、熟練・半熟練に限るもの、MOU 等に基づく条件付きのものというようにリストごとに整理されています。ここを知らずに職種理解だけで応募を進めると、会社側が問題ないと言っていても、制度上はそのまま通らない可能性があります。

結論として、タイで働く前に確認すべきことは3つです。 1つ目は、自分の滞在資格と就労許可の組み合わせが合っているか。 2つ目は、仕事内容が外国人就労として許容される範囲か。 3つ目は、採用後に必要な書類と更新フローを雇用主とすり合わせられているかです。

前提

まず前提として、タイでの就労は「内定が出たらすぐ働ける」わけではありません。タイの制度では、外国人の就労は入国管理と労働行政の両方にまたがります。したがって、単に会社に採用されるだけでは不十分で、どの法的ルートで就労可能になるのかを整理しなければなりません。

e-WorkPermit の公式導線を見ると、Department of Employment は外国人就労について、就労許可申請、更新、短期の必要・緊急業務、各種通知などをメニュー化しています。特に Non-Immigrant で知識・技能を用いる就労は Section 59 の申請導線が示されています。これは実務上、一般的な外資系企業勤務、学校、専門職、管理職などを考えるときの中心になる枠組みです。

一方で、すべてが Section 59 だけではありません。たとえば e-WorkPermit では、15日以内に完了する必要・緊急業務について Section 61 の導線も示されています。ここは短期出張、設備対応、特定案件の短期技術支援などで論点になる部分です。つまり、「タイで働く」という行為でも、長期雇用なのか、短期の必要業務なのかで法的整理が変わります。

さらに重要なのが職種制限です。労働省の 2020年告示では、外国人に禁止される職種がリスト化されています。スクリーンショットでも確認できる通り、告示は List 1 から List 4 の形で構成され、全面禁止のもの、国際協定や法令条件付きのもの、熟練・半熟練労働として認められるもの、MOU などに基づき雇用主条件付きで認められるものに分かれています。つまり、単純に「外国人でも働ける業種かどうか」を感覚で判断してはいけません。

実際の流れ

タイで就労を考えるときの実際の流れは、求人探しより前に制度整理から入るのが正解です。

最初にやるべきは、自分の働き方の分類です。現地採用の長期雇用なのか、日本本社からの出向なのか、学校や教育機関なのか、短期案件なのかで、必要なルートが変わります。ここが曖昧なまま応募すると、採用担当との会話がずれます。

次にやるべきは、仕事内容の粒度を上げることです。職種名だけでは足りません。営業、マーケティング、教師、コンサルタント、エンジニアというラベルだけでなく、実際に何をするのかを日本語でも英語でも説明できる状態にしてください。タイの制度では「会社名」より「仕事内容」が重要になる場面があるためです。会社がスポンサーできるかどうかと、その仕事が制度上適切かどうかは別問題です。

その後、雇用主側とすり合わせるべき項目は次の通りです。 就労許可申請は会社主導か、本人主導か。 必要書類の収集スケジュールはどうか。 いつから実務開始予定か。 更新時の担当窓口は誰か。 職務内容変更時の手続きはどうするか。 これを内定前後で確認できる会社は比較的安心です。

Section 59 の英語書式や案内を見ると、申請書には本人情報、タイ国内住所、旅券情報、在留許可情報、雇用情報などを入れる構成です。つまり、実務では「会社が全部やってくれるはず」と考えるより、本人も住所、連絡先、入国状況、学歴や資格、必要に応じた翻訳書類を整理しておく方が進みやすいです。

更新についても甘く見ない方がいいです。Department of Employment の英語書類では、更新時に現行の work permit、雇用証明、パスポート、必要に応じた professional license や medical certificate などが挙がっており、申請完了後は3 working days とする案内も見られます。ただし、これは書類が揃っていることが前提です。足りない書類があると、その想定どおりには進みません。

よくある失敗

最も多い失敗は、ビザと work permit を同じものだと思うことです。タイでは、入国管理上の滞在資格と、労働行政上の就労許可は切り分けて考える必要があります。会社側が「ビザは大丈夫」と言っていても、それだけで実際の就労が合法になるとは限りません。

次に多いのが、仕事内容の変更を軽く見てしまうことです。採用時はマーケティング担当として話が進んでいたのに、入社後は営業、通訳、現場管理、採用支援まで幅広く任されることがあります。実務ではよくあることですが、制度上の整合が曖昧になると、後から更新や変更で説明が難しくなります。

さらに多いのが、禁止職種の確認不足です。タイは「外国人に開かれている仕事」と「そうでない仕事」を比較的はっきり分けています。しかも全面禁止だけでなく、条件付きで許容される分類があります。そのため、「知り合いがやっているから大丈夫」「小さい会社だから問題ない」といった判断は危険です。

もう一つは、短期案件だから許可不要だと思い込むことです。確かに 15日以内の必要・緊急業務については別の制度導線がありますが、だからといって何でも自由にできるわけではありません。むしろ通常就労許可と違う枠組みだからこそ、雇用主と事前確認が必要です。

注意点

注意点の核心は、「会社の説明だけで完結させない」ことです。もちろん会社のサポートは重要ですが、外国人本人も最低限の制度理解を持っていた方がよいです。なぜなら、会社の人事がすべてのケースに精通しているとは限らないからです。

また、職種名と法的位置づけが一致しないことにも注意が必要です。たとえば肩書きが manager でも、実際の業務が制度上問題になる内容を含むことがあります。逆に、肩書きが地味でも、内容が専門性の高い適法業務であることもあります。したがって、判断は肩書きベースではなく業務内容ベースで行うべきです。

書類面では、外国語書類の翻訳・認証、雇用主側書類の整備、学校や資格職での追加証明が時間を食いやすいです。申請タイミングぎりぎりで集め始めると、内定後の着任時期がずれやすくなります。

判断基準

タイで安心して働ける案件かどうかは、次の基準で判断すると精度が上がります。

第一に、雇用主が就労許可の流れを具体的に説明できるか。 第二に、自分の仕事内容を申請書レベルで説明できるか。 第三に、禁止職種や条件付き職種との抵触がないかを確認しているか。 第四に、更新・変更・退職時の手続きまで見通せているかです。

特に良い会社は、「うちはスポンサーできます」だけで終わりません。必要書類、申請順序、着任予定日、更新時期、担当部署まで具体的に話してくれます。逆に、この辺りが曖昧な会社は、内定後に制度面で詰まるリスクがあります。

まとめ

タイ就職で本当に重要なのは、求人票をたくさん見ることではなく、自分が入る仕事が法的にどの枠組みで成立するのかを最初に押さえることです。e-WorkPermit、Section 59、Section 61、禁止職種の整理を理解すると、求人の見え方が一気に変わります。

つまり、就職活動のスタート地点は履歴書ではなく、制度理解です。ここができていれば、採用面接でも質問の質が上がり、会社選びの精度も上がります。逆にここが曖昧なまま進むと、採用されても働き始められない、あるいは後から問題が出る可能性があります。

次にやるべきこと

これからタイで働く予定なら、次の順で確認してください。

  1. 1自分の就労が長期雇用か短期業務かを整理する
  2. 2仕事内容を具体的に言語化する
  3. 3雇用主に就労許可の申請ルートと担当者を確認する
  4. 4禁止職種や条件付き職種との関係を確認する
  5. 5更新時に必要になりそうな書類も先に確認する

この記事はタイ記事の2本目です。 現在の記事数は2本、30本まで残り28本です。

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